無二

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悲しいとか
所在ないとか
寂しいとか
 
うれしいとか...
楽しいとか
幸せだとか
 
素直に表現できない

そういうのぱつんと閉じてしまう
 
えらいなって
つよいなって
おとなだなって
れいせいだなって

そんなこと言ったら
泣けないし
はしゃげないよ
 
そんなこと 
大したことないよ
 
ずっとずっとそうしてきたことだから
わたしにとっては楽な対応だから
 
そこにわたしはいないから
 
違和感はほんの一瞬あったりなかったり
 
あとはどう振る舞うべきか
 
体感はわかってなかったけれど
なんだか今はちょこっとわかる
 
あんなに開いていた肩甲骨や肩ががくんと強張る
胸の奥と背中の間に硬い壁ができたいみたい
息苦しい
 
以前はこれがいつもだったから
強張りとコリで吐き気をもよおすまでほったらかしてた
ふつうだったから

 
だから気がつかなかったんだね

 
今は

そうじゃない時を知って
そうじゃない身体を知って
伝えることを知って
受けとめてもらえることを知って
 
こうやってその違和感を突き詰めれる
私の奥になめらかに深紅の炎
時折煌めく

 
私のものなのにわたし自身なのに触れることができない
激しさのキューポラ
 
ちゃんと見て
まっすぐ見て
私を見て
 
私はここにいるよ

たくさんのわたし
たくさんのあなた
 
わたしはあなたではなく
あなたはわたしではない
 
ことばではとてもしっくりくることだけれど
私もまた迷いながらつんのめって転んで、転ぶたびにびっくりするけれど
そうやって、私はまたひとつ脱ぎ捨ててゆく。
 
かつて私を守ってくれた
いまはもう必要のないものたちを
 
気付きっていうものは
知識でもなく言葉でもない
私にとって私だけのものでしかない
 
なぜならひとつとして同じ過程のないオリジナルなことだから
 
同じ生と死を迎える
その道のりは無二だから

 
あなたにとっての無二と出逢えますように